岩惣は、江戸時代(安政元年・1854年)から続く、宮島で一番の老舗旅館です。
前面に厳島神社、背後に数千年続く原生林という絶好のロケーションです。
そして天皇をはじめ、幕末の志士、文豪など日本史の教科書でおなじみの方々が宿泊客名簿に名を連ねています。
世が世なら、一般人が泊まれる宿ではなかったでしょう。
でも今は違いますよ!
在宅ワーカーのワタクシが、在宅ワークの報酬をちょっとためて、泊まってきました。
宮島の旅館老舗といえば岩惣?気になる料金は?
老舗高級旅館とはいえドレスコードもなく、誰でも泊まれる岩惣ですが、「一泊おいくら?」がまずは気になりますよね。
「新館・本館・はなれ」の3タイプがあり、それぞれで料金が異なります。
大雑把に言うと、
1人21,000~26,000円(2名1室利用時)
<本館>
同じ条件で23,000円~27,000円(2名1室利用時)。
<はなれ>
35,000円~37,000円。
新館と本館の料金はあまり変わりません。
両方に泊まってみましたが、個人的には新館からの眺めが気に入っています。
予約時に送迎をたのんでおけば、桟橋まで車で迎えにきてくれます。
私の場合、たった2名でしたが迎えにきてくださって、帰りもまた2名を桟橋まで車で送ってくださいました。
世が世なら、あり得ないことだと思いました。
岩惣の温泉は?露天風呂がどう?
岩惣のお風呂は、ズバリ温泉です!
その名も【若宮温泉】。
正確には、ラドンを含んだ冷泉を沸かしています。
源泉のあたりが若宮ケ原と呼ばれていたことから、「若宮温泉」と名付けられたそうです。
露天風呂からは山道を行く鹿も見え、なかなかの風情です。
さらに謎多き猿丸太夫が「奥山に 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の 声きく時ぞ 秋は悲しき」と詠んだ、鹿の鳴き声まで湯船の中で堪能できます。
特に夕暮れ時、岩惣のすぐ裏の山に帰っていく鹿たちが鳴き交わす声は、神妙な雰囲気を醸しだしています。
岩惣のごはん&お食事処「もみぢ」ってどう?
夕食はお部屋でいただいて、朝食はお食事処「もみぢ」でいただきます。
場所柄、魚料理が中心ですが、「魚が苦手で……」という方は、予約時に「肉料理をプラスしてください」とお願いしておくと、3,000円くらいの追加料金で、おいしい肉料理を出してもらえます(主に和牛)。
肉料理の内容はお任せになりますが、これで魚・肉ともに楽しめます。
冷酒をお願いしたら、金箔の花びらが美しいゴールド加茂鶴が出てきました。
オバマ大統領も飲んだ広島のお酒です。
朝食をいただくお食事処「もみぢ」は普通のお店のような造りで、テーブル席のほかに小上がりもあります。
宿泊なしでランチのみもOKなので、「岩惣って、どんなところかな?」という方は、おいしいランチからお気軽に!
まとめ
岩惣は老舗旅館でありながらWi-Fi環境も整っているので、「仕事が終わらない~!」という方は、とりあえずPCを持って岩惣に行きましょう。
仕事が終わったら、若宮温泉でゆったりくつろげます。
また館内のお土産屋さんには、岩惣グッズをはじめ、ワンランク上のお土産ものが揃っていますよ。
朝は、お食事処「もみぢ」からも鹿の姿を見ることができます。なかなかない経験ですよね。
太古の原生林をゆったりと歩いていく鹿を眺めつつ、朝食後のコーヒーを飲むひとときは、かなり幸せ度が高いです。
ちなみに英語を話せる仲居さんがいるので、外国の方にも安心してオススメできます。
私にとっては、「ちょっと贅沢したいときの岩惣」という感じです。